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Marketing Nation Summit2018に参加してきました

先日の4/30~5/2にかけて、Marketo が年1回実施する最大イベント「Marketing Nation Summit2018」に参加してきました。今回のコラムでは、その発表内容等について述べたいと思います。

 

約6,000人を集めて行われた本イベント。場所は、サンフランシスコのモスコーニセンターという、大規模カンファレンスや学会が行われる会場で実施されました。
CEOであるSteve Lucasなどによるキーノートスピーチのほか、約1時間程度のセッションが合計で200件程度実施され、さまざまなテーマでの講演が行われました。

今後のMarketoの方向性は

その中でもやはり重要なのがキーノートスピーチ。ここで今後のMarketoの方向性が発表されるわけですから、当然注目度も高くなります。
では、その内容はどうだったのでしょうか?
今回発表された中でMarketo の改善方向性として重視していく項目5点が挙げられました。

・プラットフォームとしての強化(スケーラビリティや、LaunchPointによる連携等)

・営業との連携強化

・AI

・分析機能強化

・次世代UX

 

テーマごとに大きな発表はあったのですが、中でも反応が高かったのは、AIと次世代UX(通称"Marketo Sky")でした。

AIは、昨年からContentAIが発表されていましたが、それに加えて、今登録されているリードから可能性が高い顧客群を機械学習によって抽出するAudienceAIが発表されました。
プラットフォームとしてGoogleCloudPlatformを採用したことで、Googleの機械学習プラットフォームを活用できるところに期待が持てます。とはいえ、どの程度実務に対応できるかは、まだまだこれからだと思いますが、今のリードデータを一生懸命抽出し、分析している作業が不要になるのかと思うと、興味深いところです。

次世代UX"Marketo Sky"については、最初見たときは単に今っぽい見た目になるぐらいなのね、と思っていました。ところが細かい操作デモまでみると、運用の際に面倒と思っていた点がいろいろと解消されており、機能によっては会場からも拍手が起こることもありました。(動画でお見せできないのが残念)

所感

前述の点諸々踏まえて、Marketoが2016年後半にCEOが変わり、昨年のNationSummitで挙げられていた方向性が、具体的な取組・機能として明確化されてきた、という印象がありました。
ブランドイメージ構築、オンライン/オフラインでの顧客接点管理など含めて、マーケターが全体をコントロールして”Engagement”を作り出す、Engagement Systemという位置付けになろうとしているのだと思います。

また、セッションなどを聞くと、もうアメリカでは、CRMや外部サービスなど当たり前に連携され、MA活用が定着されており、課題感やLaunchPointのツール類も、それを前提としている印象でした。例えば、次世代UXでの改善ポイントである、複数人チームでの運用を前提とした機能や、プログラム/アセット類がどんどん蓄積されていく中での検索性などは、その良い例でしょう。

あとは、各施策の投資対効果の測定というのを重要視しており、分析機能強化にはそういった背景もあるのがわかります。現状日本でも投資対効果は当然見られているかと思いますが、「マルケト上で」追いかけていくというのがより重要になるのだろうとは思いました。

今回得られた経験などについては、個別に機会があれば共有させていただきますし、コンサルティング内容へも反映していきたいと思います。

 

以上

これまでのコラムでも書いてきたように、Marketoを始めとするMAツールを導入されている企業も増えてきました。ただ、導入企業が増える一方で、導入効果をあまり感じることが出来ていないと感じている方々もいらっしゃるかと思います。

これまでの経験からすると、下記4つのポイントがうまくできていない(整理されていない)場合が多いように思います。

・戦略

・組織(推進体制)

・スキル(個人/組織的)

・コンテンツ

上記のポイントのうち、前回の私のコラムでMA実施時に求められるスキルというお話しました。今回のコラムでは実際に戦略を検討される方々に向けて、戦略策定のプロセスをご紹介します。

まずは業務プロセスの定義から

戦略を検討する上では、まず目標として、顧客とのエンゲージメント確立という観点から、顧客との関係はどうあるべきかを決める必要があります。それに対して、ビジネスのライフサイクルと、それぞれのステージに応じた取り組むべきこと(課題・対策)、それに対しての優先順位を決めます。

そのためには、オンライン/オフライン含めてマーケティング領域(営業への引き渡しまで)での活動プロセスが整理されていることと、マーケティング/営業部門でプロセスが理解されている(お互いやるべきことが理解されている)ことがポイントです。ここが出来ていないと、MA主管部門で出来る範囲に施策範囲が留まるため、効果も小さくなりがちです。

MA導入が単発の施策やメール配信の代替などのトライアルから始めた場合、そこから活用度を高めて、MAを戦略推進の一環として組み込みきれていないこともありますので、注意したいところです。

また、活動プロセスということでは、新規の見込み客獲得から商談化までというプロセスがわかりやすいと思います。とはいえ、事業特性上、受注実績がある顧客への受注後のフォロー(離脱防止)や、既存顧客へのクロスセル・アップセルが重要な場合もあると思います。[KE1] その場合には、このプロセスも整理しておくことも重要です。

このように、マーケティングや営業部門との連携は欠かせないわけですが、会社の重点取組事項と位置づけられ、役員クラス以上が意思決定に関与していないと厳しいと思われます。ここは重要なポイントのため、社内での働きがけが欠かせません。

活動成果指標を定めること

上記プロセスの検討結果として、効果測定指標となるKPIが社内関連部門含めて合意されていることと、業務改善の指標として利用されているのが望ましいです。

受注にどこまで関与できたのかなど、定量化が難しい場合もありえると思います。その場合、定性的な効果だとしても、何を評価するのかが決められ、その改善に取り組むという社内での合意形成が活動推進・継続には重要です[KE2]

事業ロードマップと取組の整合性

戦略という観点では、MA関連施策(コンテンツ準備等含む)が、事業のロードマップや、イベント(展示会参加・セミナー等実施、新製品発表等)などと整合性をもって実施されているかもポイントになります。

ありがちなのが、リード獲得で中心となるイベント実施・展示会出展にもかかわらず、参加後のフォロー用にコンテンツが準備できない、というケースです。せっかく獲得したリードですので、有効にフォローしていきたいです。

こういったケースは、前述の取組課題が整理されていない、また、全体的な視点から長期スパンも含めた活動を組み立てることが出来ていないことが多いです。コンテンツ作成には時間がかかることが予想されるため、そういった点も留意して進めましょう。

最後に

これまで戦略にまつわる、活用ポイントをご説明してきました。こういった点をクリアできている企業は、MAの活用度も高いように思います。だからといってすぐに解決できるかというと、これまでご説明してきたテーマに比べると、自分の考えだけで進められるものではなく、関係者の理解を得ることがハードルになることも多いのが現実かと思います。

ただ、時節柄、新年度の取組を検討される機会も多くなるでしょう。これを機に、関係者と上記のポイントを共有し、十分な議論してみるのも良いと思います。


[KE1]文章長いのでどこかで切ってもらえますか。

[KE2]文章長いのでどこかで切ってもらえますか

(執筆者:蝦名 祥征)