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コンサルタント体験レポート ~プロジェクトを推進するには、当たり前のことを、当たり前に行うことが重要~
ビジネス アソシエイツ大阪オフィスの土成(つちなり)です。
普段はMarketo導入コンサルティングを中心に担当しているのですが、経験の幅を広げるために、5カ月間ほど某大企業の商品・サービス企画のプロジェクトに参加させてもらいました。
ツール導入とは全く異なるプロジェクトで、多くの人が関わる初めてのタイプの案件でした。戸惑いながらも仕事を前進させていったなかでの気づきをレポートしたいと思います。
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新しい取り組みを行うときなど、プロジェクトチームを立ち上げて、プロジェクトの推進を行うことは非常に多いです。
しかし、多くの部門が関わることで想定していた時期に間に合わないケースや、日々の業務に追われ、プロジェクト自体が全く進まないといったケースもよくあります。
プロジェクト推進をするために重要なことは「事前準備」と「全体像の把握」です。
事前準備の中には、アクションアイテムといった「何を行う必要があるか」を把握するものと、会議のアジェンダの設定など「何を議論・決定する必要があるか」を明確にするものがあります。
これらを疎かにすると、どこで止まっているのか、なんのための会議だったのか、といったことに繋がり、プロジェクトが進まないといった事態にもなります。
全体像の把握では、短期的なプロジェクトではゴールを意識すればいいですが、長期的なプロジェクトになるとゴールだけでなく、マイルストンを意識する必要があります。
プロジェクトの進捗状況を見ながら、スケジュールの調整が必要なのか、アクションアイテムの修正が必要なのかを判断する材料にもなります。
アクションアイテムを洗い出すことで、抜け漏れを防ぐ
まず、大切なことはアクションアイテムを洗い出すことにあります。
現在把握できているアクションアイテムを洗い出すことによって、抜け漏れを防ぐことに繋がります。
そして、アクションアイテムの関連性を把握することができます。
この関連性を把握することがなぜ重要かというと、プロジェクトを推進するにあたって、前のアクションアイテムが終わらないことには次のアクションアイテムに進めないことが非常に多いからです。
目の前のアクションアイテムのみを追っていると、早く終わらせなければならないアクションアイテムや、早めに打診をしておかないといけないアクションアイテムなどを見逃し、直前になって気付くこともよくあります。
そうなると、全体スケジュールのずれにつながり、無理なスケジュールを強いられる状況を発生させる要因の一つにもなります。
そうならないためにも、アクションアイテムを洗い出し、抜け漏れがわかった段階で追加したり、新たなアクションアイテムが発生したときに追加したり、常に全体像を把握しておくことが非常に大切になります。
アジェンダの設定など、会議の目的を明確にする
次に大切なことが、会議の目的を明確にすることにあります。
会議の中には、共有のみの会議や何かを決定する会議など、会議の目的は様々ありますが、いざ会議が終わってみると、何のための会議なのかを見失っている会議が良くあります。
それを回避するための一つにアジェンダの設定が必要です。
今日の会議の目的はなにで、議題はなにかを参加者全員と共有することで、会議でよくおこる脱線を防ぐことに効果的です。
しかし議論が紛糾したときに、どうするべきかを事前に考えておくことも重要です。
限られた時間内で、絶対に決めるべきことがあれば決める必要があります。
議論が紛糾して決まらない場合は、アクションアイテムを進めるために必要最低限のことだけを決めるのか、議題そのものをもう少し細分化するなどの対策を事前に考えておくことが大切です。
ゴールやマイルストンの設定を行い、定期的に見直しをする
長期的なプロジェクトや関連する部門が増えるほど、想定したスケジュール通りで進むことは難しくなります。
想定した工数以上に時間がかかってしまったり、会議を開催できる日程が合わず、決めなければいけないことがなかなか決まらなかったりと、思わぬところでプロジェクトが止まってしまうことが起こり得るからです。
またプロジェクトの進捗を追っていくと、今週あるいは来週やるべきことは把握できているが、ゴールやマイルストンから逆算したときの現在の進捗状況を把握できておらず、修正が不可能な状況まで至って、気付く事態に繋がることもあります。
このような事態にならないためにも、ゴールやマイルストンから逆算した進捗状況を定期的に見直し、てこ入れを行うことが大切になります。
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この3つのことは、当たり前のことではあります。
ですが、意識しておかないと実践することが難しいことでもあります。
当たり前のことを、当たり前に行うことが一番難しいことだと、改めて考えさせられた次第です。こういった分かっているけれども漏れがちなことを、決して見逃さない、現場に強いコンサルタントとしてお客様の役に立っていきたいと思っております。
(執筆者:土成 征広)