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Marketo Marketing Nation Kansai 関西でのマーケティングオートメーションの熱量を肌で感じてきました!

ビジネス アソシエイツの大阪オフィスでコンサルタントをしている土成です。

3月13日、大阪で行われた、「Marketo Marketing Nation Kansai」に参加をしてきました。
その模様をレポートさせていただきます。

 

これまで東京でしか行われていなかったイベントの関西初開催です。
聞くところによると、350名ものご来場だったらしく、いよいよ関西でもデジタルマーケティングの盛り上がりが本格化してきたのを肌で感じます。

Marketoシルバーパートナーで関西でもビジネスを展開している当社も、今回このイベントに協賛させていただきました。

今回のテーマは「デジタル活用で変える、数字指向の営業&マーケティング改革」。
まさにMarketoコンサルタントの丸井氏が最近執筆された書籍のエッセンスです。

マーケティングの成果の説明に困っている方はたくさんおられます。
そういう方々の関心に直結する内容で、いかにもニーズが高そうです。

前半のセッションではマーケティング全体のお話、後半はMarketo活用企業様の事例という流れでした。

立命館大学ビジネススクール 教授 鳥山氏のセッションでは、マーケティングの歴史的背景から、テクノロジーの登場によってどのように変化し、これから何が重要になるかというお話でした。

さすがにビジネススクールの教授だけあって、コトラーのマーケティングの考え方、企業の営業・マーケティング組織、これらの歴史的変遷のなかで、今回のテーマを位置付けて分かりやすく説明をしていただけました。

またテクノロジーによるインパクトは、他の事例を交えた形で、いかにマーケティングオートメーションによって引き起こされることが大きいかを改めて認識することができました。

現在、企業で飛び交う膨大な情報量を、マーケティングオートメーションというテクノロジーを活用することで、企業は取り扱うことができるようになる、という革新性に関するお話です。

ご説明を聞いて、そういう背景のなかで、営業・マーケティングの業務で重要になることが3つほどあると解釈しました。

1.本質をつかんだ顧客化プロセスをモデル化する力

顧客化プロセスには、業界や業種によって様々あります。その企業にとっての本質を考えることが重要です。

2.本質的なKPIを設定する力

例えばマーケティング活動において、新規リード獲得数をKPIと設定してもそのリードが有望かどうか、という本質的な視点が欠けていると、せっかくコストと工数をかけても、良いマーケティング活動とは言えません。ここでも本質的な設定の仕方が問われます。

3.営業のフィードバックを施策に変える力

マーケティング活動を通して、営業にリードを引き渡しても、受注に至らないケースはあります。営業のフィードバックを受けて、それを施策に変えることで売上に貢献できるマーケティング活動を実施することが可能になります。

全体を通じて、テクノロジーで可能になることは多いが、だからこそ企業は売れる商品をつくるなど、その企業ならではの本質的なことが求められてくるというメッセージでした。

 

次は、AdobeのMarketoコンサルタント丸井氏のセッション。Marketo大阪を立ち上げた方だけあって知名度は抜群です。

 

ご自身がマーケターであったという経験から、役割の変化や、成果の証明の難しさなど、まさに来場者に寄り添うような講演でした。

このセッションのキーワードは「数字とプロセスマネジメント」です。
これを、要素を分解して、「チャネル」「データ」「メッセージ」という切り口で論理的に整理をしたご説明でした。

マーケティングにおけるリードから購入を経て関係強化に至る一連のプロセスを、製造工程に当てはめて、分かりやすく解説してくださいました。

製造工程ではずいぶん前からデータに基づく精緻なマネジメントを行われてきており、それをマーケティングの世界でも可能にするのがマーケティングオートメーションだとのこと。

ただ、マーケティングが製造と違うのは、扱うのがモノではなく“お客様”だ、という、机上のコンサルタントではない実務感覚のある表現をされていたのが印象的でした。

そのプロセスマネジメントにおいて最も重要なのは、フローとそのなかでのコンバージョン率とのこと。
売上に貢献するためには、フローのどのコンバージョン率を改善することで、より影響を与えることができるかを考えることで、PDCAを回すことができます。
そのためには、中間指標の設定をしっかりと行い、マネジメントすることが必要です。
例えば、受注に至るコンバージョン率(受注数/リード数)が1%違うだけで、目標とする受注数に対して必要なリードが格段に増えるという計算になり、その改善を行いながら、中間指標を見ていく必要があります。

もうひとつ重要なのが「リサイクル」でした。
要するに「未受注」の顧客の育成です。年月が経つにつれて、新規はそれほど伸びなくなり、一方で未受注の顧客も積みあがってきます。そこを再び商談のサイクルに戻すことがなくてはならない取組みです。

いずれも数値でとらえることで初めて可能になります。
そのためのマーケティングオートメーションです。マーケターの皆さんの悩みにストレートに答える実践的な内容だったと思います。

但し数字を見るうえでの大事な点を最後に挙げられていました。
数字を見て一喜一憂するのはいいのですが、業界平均に対してということなどよりも、「御社にとって」という数字の見方が重要だということです。
これは私たちのような現場でお客様と一緒に日々数字を見ている立場からもしっくりくるものでした。

 

そしてMarketo活用企業様の事例のひとつめは、クックビズ株式会社の堀氏から導入の背景と導入初期、運用についてのセッションでした。
急成長をしている企業ですが、大きな組織ではないMarketo導入・活用のケースとしてご紹介いただきました。

課題としては、初回の接触から売上までの期間が長いために、よりユーザー様との良い関係を築く必要があるということです。
やはり営業の方だけでは、フォローできる数にも限りがあり、どうしてもフォローできないという状況があるかと思います。

Marketoを導入することによる大きな変化は、マーケティングの役割が以前はプロセスにおいて、リード獲得までだったことが、全プロセスをマーケティングがカバーするようになったことにあります。

とにかく早くPDCAを回していく、という考え方で、その実現のための“クイックウィン”や部門を超えた“越境”がポイントとのこと。

まさにマーケティングの機能が変わることで、さまざまな部門が関わってくるなどの変化への対応をしてこられた、非常に実践的で参考になる事例でした。

 

次のMarketo活用企業様の事例は株式会社堀場エステックの志知氏によるマーケティングの売上貢献に関する事例でした。

かなりMarketoを使い込んでこられていて、数々の課題に直面してそれを乗り越えてこられたご経験を聞くことができました。

当初はMarketoを活用するにあたってのマーケティングのやり方を整理するところからだったようです。

また、こちらはクックビズさんと異なり、事業部をまたいだ複数部門でのMarketo活用のため、その運用をいかにうまく進めるかがポイントです。

MarketoでいうCenter of Excellence(CoE)の実践という貴重な事例だと思います。それぞれの事業部でそれぞれの活動をしていたところ、いかに横ぐしで効率的かつ効果的なマーケティングをできるようにするか、というチャレンジで、多くの大企業に参考になるところがあったかと思います。

運用ガイドラインや、データマネジメントなど、複数事業になったとたんに必要になることがいくつもあります。それらを事業部を越えて解決していっているそうです。

最後に志知氏からは、みんなで関西を盛り上げよう、というエールも送られ、来場者も思わず一体感を感じられたことと思います。

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まとめ

Marketo Marketing Nation Kansaiでは、プロセスマネジメントの重要性、中間指標のコンバージョン率などをしっかりと設計し、その数字をどう解釈するか、ということを改めて考える必要があると感じました。

メールクリック率などの数値は、コンテンツの見直しのみに目を向けがちですが、本質から考えることで、そのメールを配信する時期が早いのではないか、あるいは業界別もこれまでは一生懸命調べていましたが、プライオリティが変わってくるのではないか、といった視点で自らの業務の見直しにもつながると感じました。

あとは関西におけるマーケティングオートメーションへの関心の高まりです。その熱量は年々高まってきています。

今回のイベントでの気付きを、お客様の(それも特に関西企業の)マーケティング強化に貢献できるようにしていきたいと思います。

パートナーとして、また一ユーザとして、これからの製品アップデートにも期待したいところです。

(執筆者:土成征広)