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DXの法整備について -政府の取組みは?-

みなさんこんにちは!DX labの近藤です。
ブログ開設が中々難航していて、またコラムに登場しました(笑)

突然ですが、みなさんは”DX推進の懸念点”というと何を思い浮かべますか?
DX推進の懸念点は検索すると色々と出てきますよね。コラムを書いている人も多く見かけます。その多くは、レガシーシステムをどうするか、DX人材をどう育てるか、社内でどうやって検討を進めていくべきかに言及していますが、法的側面からの言及は中々見かけません。

ということで、今回はDXを法的観点から見てみようと思います!
ただ、法的観点も様々な論点があるので、今回は政府の施策を中心に触れようと思います。

ビジネスを進める上で、今まで法的問題の中心にいたのは「製品・納品物」だと思うのですが、近年は「データ」が中心になりつつあるな、と感じています。

私がBAに入社する前は、製品を取り扱うtoB企業の法務に居たので、製品の瑕疵・保証期間・キャンセル可能時期・損害賠償などを注意して確認していました。

一方、DX推進によってデータ活用がビジネスに入り込むと、個人情報の取扱・活用の許諾・ライセンス・流出リスク・データの権利帰属など、気をつける観点がガラッと変わるなあ、という印象を持っています。相手企業や消費者など様々な方向に気配りする必要があるので、中々大変だと思います。

その点、DXを推進している政府はどのような取組みをしているのでしょうか?
リサーチしたところ、やはりDX推進に必要不可欠なデータ利活用に重点を置いて、法整備を行っていました。

消費者関係の法整備としては、2017年に施行された個人情報保護法の改正が挙げられます。個人情報保護法の改正により、匿名加工情報(特定の個人を識別することができないように加工した個人情報)を本人の同意なく利用できるようになりました。

政府のデジタル活用推進の土台となる法整備としては、3つありました。
まずは、2016年に施行された官民データ活用推進基本法です。これは、官民が保有するデータを流通・活用することで、自立的で個性豊かな地域社会の形成・新事業の創出・国際競争力の強化などを目指すもので、これに基づきデータ利活用に向けた環境の整備が実行されています。

続いて、2018年に施行された生産性向上特別措置法です。この法律では、データ活用・連携に向けたビジネス支援策について定めています。
最後に、10月に閣議決定した情報処理促進法の一部改正です。情報処理システムを戦略的に活用するための改正で、先日コラムで触れたDX格付はここに関連した施策です。

その他、環境整備のための様々な検討を行っているようですが、いずれもここ数年で急速に進めている印象を受けました。

このように法整備がなされているのはとても喜ばしいことなのですが、私としては、果たしてそれが実用的なものなのか?という懸念点も浮かびます。

例えば、個人情報保護法の改正についてです。
7月にデータサイエンティスト協会が公開した調査結果によると、匿名加工情報について理解している人はたったの3.8%だったそうです。また、内容が分からないため、賛否について判断できない人が半数を超えたそうです。

認知度が低いまま法が施行されると、レピュテーションリスクが軽減されないという問題があると考えます。レピュテーションリスクとは、企業に対する否定的な評価や評判が広まることによって、企業の信用・ブランド価値が低下し、損失を被る危険度のことを言います。

法整備により政府のお墨付きでデータ活用したのに、消費者から「そんなことは聞いていない」「勝手に情報を使うな」という声が出てきて信頼低下に繋がる、というのは十分に考えられることです。

弊社のグローバル企業を担当しているコンサルタントの話を聞くと、海外ではすでに、欧州のGDPR対応があり、今はCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)への対応に追われ、これからはアジア数カ国でも同じような法規制対応が控えているそうです。

日本は欧米と比べるとやや遅れているのかもしれませんが、個別の企業にとっては、日本の法整備の状況も理解しながら、消費者の認知・理解を得るための利用規約の改定など、やるべきことがたくさん出てくると思います。

 

今後、政府の取組みでまた動きがあったらお伝えします!
もう少し私の勉強が進んだら、法的側面の実務的な話にも踏み込みたいな~と考えていますので、またお付き合いいただけたら嬉しいです♪今後ともDX labをよろしくお願いいたします!

(執筆者:近藤 明香里)