GA4探索レポートを実践!探索レポートの作成方法と活用について解説!

本記事では、GA4探索レポートの活用方法について、具体事例をもとにより実践的な観点から解説していきます。ビジネス環境で探索レポートを効果的に活用するための具体的な手法を理解することができるはずです。
事例を通じて、どのようにデータを収集し、分析し、そしてそれを基に戦略を立案するのか、一連の流れを把握いただき、ぜひビジネスの成長に役立ててください。
本コラムは全4回でお届けしています。

KPI設定と分析目的の理解の重要性

過去のコラムでもご説明させていただいたように、KPIと分析目的の整理はビジネス戦略の基礎となる中核要素です。これらは、組織の目標達成を具体的に指導するための重要な要素であり、明確化と設定により、ビジネス成長に向けた具体的な行動計画を立てる指針となります。KPI設定のためには、ビジネス目標の明確化、目標に対する現状の理解、そして目標達成に向けて改善すべき要因を明確にしていきましょう。

① ビジネス目標の明確化
組織が達成したい成果を具体的に示したもので、全ての活動の方向性を定めるためにも重要な事項となります。

② 目標に対する現状の理解
目標達成に向けてどれだけの道のりがあるのか、どの部分の改善が必要なのかを把握します。具体的な行動計画を立てるための基解提供に役立ちます。

③ 目標達成に向けて改善すべき要因
RPIの設定における最も重要な部分で、これを明確にすることで、具体的な改普策を立て、その進捗を測定することができます。

これらの要素は全て、組織の戦略的方向性を明確にする上で不可であり、それぞれが互いに関連し合っています。複雑に絡み合う要素ではありますので、明確化にお困りの際にはぜひ「ビジネス アソシエイツ」までご相談ください。
上記観点を踏まえて検討されたKPIを、探索レポートを用いて定期的にチェックし、必要に応じて戦略を見直すことが推奨されます。
探索レポートは、KPIの進捗を視覚的に示すことが可能で、組織全体での理解を深め、次の行動を計画する上で有用なツールとなり得ます。

探索レポートとKPIの関連性

KPIの明確化と設定の重要性についてお伝えしてきましたが、ここからは探索レポートとのつながりについてより詳しく確認していきます

KPIを基にしたデータ探索について

これまでのコラムからも、読者の皆様にはKPI設定の重要性をご理解いただけているものかと思います。しっかりとKPIが明確化されていることで探索レポートでも見るべき指標が明確になります。
KPIを基にした探索レポートを作成することで、目標に対する進捗状況を定期的に確認することが可能となります。これにより、必要に応じて改善策を立てることができ、ビジネスのパフォーマンスを最大化するための具体的なステップを計画することができます。
WEBマーケティングを進めるに当たって、重要なKPI指標はサイト種別によっても大きく異なるものです。本コラムの最終草では、「ECサイトのケース」「コーポレートサイトのケース」に分けて具体的に解説しておりますので、参考にしてください。

KPI達成のための洞察と戦略検討の方法

具体的なケースを見ていく前に、KPI達成のための洞察と戦略検討の方法についてお伝えしていきます。
GA4を活用した分析は、課題を見つけて施策を実施、検証して知見を蓄積し、Webサイトの改善施策案を一度行って終わりではありません。売上や問い合わせ数をより向上させる方法はあるのかなどを検証し続け、PDCAサイクルを回していく必要があります。
データ分析の後には

  1. ・何を改善したいのか?目的を明確にする
  2. ・目的に応じて仮説とデータを組み合わせて、施策案の当たりをつけていく
  3. ・A/Bテストを行う(1回の施策で終わらせない)

などを通して、PDCAを回していくようにしましょう。

KPIに基づく探索レポートの作成方法

それではここからは、「ECサイトのケース」「コーポレートサイトのケース」に分けて具体的な探索レポートの作成方法についてお伝えしていきます

ECサイトのKPIとGA4探索レポートの作成手法・ポイント

ECサイトのビジネスにおいて、例えば売上高、訪問者数、コンバージョン率などが具体的なKPI指標として考えられます。

① 「売上高」をKPIとした場合
購入者の数、購入頻度、平均購入金額などのデータを収集します。
こうしたデータの収集には、「自由形式」が役立ちます。

  1. ・日次のセッション数や収益がわかるレポート
  2. ・購入ユーザーの閲覧ページ

を可視化してKPIに合わせたデータ可視化を行いましょう。

② 「訪問者数」をKPIとした場合
サイトへの訪問者数、ページビュー数、訪問者の属性(年齢、性別、地域など)や行動パターン(訪問時間帯、訪問ページ順など)のデータを収集します。
訪問者の属性を理解し、共通行動を把握するには「コホートデータ探索」、行動パターンの把握には「経路データ探索」が役立ちます。

  1. ・共通属性の行動パターン把握レポート
  2. ・コンバージョンまでの経路分析

を可視化してKPIに合わせたデータ可視化を行いましょう。

さらに、分析結果を基に「セグメント」を作成することが可能です。セグメントとは、特定の条件を満たすユーザーやセッションのグループを指します。例えば、「購入者」や「初回訪問者」、「特定の商品を閲覧したユーザー」などをセグメントとして作成し、これらのセグメントごとにKPIの達成状況を分析することで、より詳細な改善策を立てることができます。
こうしたレポートの作成には、「セグメントの重複」レポートが非常に有効的です。

コーポレートサイトのKPIとGA4探索レポートの作成手法・ポイント

コーポレートサイトの運営においては、例えばサイト訪問者数、滞在時間、コンバージョン率(問い合わせ数やダウンロード数など)などが具体的なKPI指標として考えられます。

① 「サイト訪問者数」や「滞在時間」をKPIとした場合
サイトへの訪問者数、新規訪問者数、リピート訪問者数などのデータを収集しましょう。
データの収集には、「自由形式」が役立ち、

  1. ・日次の訪問者属性ごとのセッション数、ユーザーごとの滞在時間
  2. ・流入地やチャネル別の問い合わせ数

などを可視化してKPIに合わせたデータ可視化を行いましょう。

② 「コンバージョン数」をKPIとした場合
データの収集には「ファネルデータ探索」や「経路データ探索」が役立ちます。

  1. ・ユーザーがコンバージョンに至るまでに巡るステップの可視化
  2. ・コンバージョンまでの経路分析

を実施しましょう。

また、コーポレートサイトの分析においても「セグメントの重複」レポートは有効的です。

まとめ

今回のコラムでは具体事例を通して、探索レポートの作成手法・ポイントをお伝えしました。
全4回を通して探索レポートについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
探索レポートを使いこなすことで、ビジネス成長をさらに推進することができるはずです。
「探索レポートを通して課題は発見できたものの、その後のビジネス戦略についてどうしたら良いかわからない」などのお悩みを抱えている際には、ぜひビジネス アソシエイツまでご相談ください。

記事を書いた人

星川翔太