なぜ資料にデザインは必要なのか
多くの人が資料作成で利用しているPowerPointについて、作成ルールを持っている会社は少ないのではないでしょうか。作り方も教えてもらうことなく、既存の内容から踏襲した構成で「なんとなく」で作成し、先代からの劣化コピーのようなものが続いていく悪循環があると思います。
ではそのような資料の何が良くないのでしょうか。
単純に読み手にとって伝わりにくい資料になっていることです。
でも大半の人はそれを気にしないのです。
なぜなら今までそれでやってこられたからです。これまでずっとそれで問題なかったので、特に改善せずに過ごせたのです。
ただし、顧客視点が重要視された昨今、読むことに工数をとられる、いわば顧客視点でない資料は「悪」でしかないです。
本ブログではデザイン初心者の社会人向けに、今日から資料作成で実践できる即効性のある3つのデザイン原則をご紹介します。
むやみやたらにデザインを取り入れることはかえって逆影響で、視認性の低い資料になってしまいます。3つの原則を資料に取り入れるだけで、読み手の理解がはやくなり、効果的な資料を目指すことができます。さらに、ある程度テンプレ化することで効率よく進めることができます。
「なんとなく」で作成していた資料を、「顧客視点」という明確な目的をもって作成していきましょう。
• タイポグラフィとは:文字の配置やスタイルのデザイン
• 適切なタイポグラフィの重要性:読みやすさ、プロフェッショナルな印象の向上
• 具体的な対策:
- ‣フォントの選び方:読みやすいフォントを選ぶ(例:游ゴシック体、Helvetica Neue)
- ‣文字サイズと行間:適切な文字サイズ(タイトルと本文のバランス)、行間を調整して視認性を高める
- ‣強調の工夫:太字や斜体、色を使って重要なポイントを強調する
• カラーの重要性:視覚的な引きつけ、情報の区別、感情の伝達
• 適切なカラーの選定:
- ‣色数を絞る:色は3色におさえる(メインカラー、アクセントカラー、ベースカラー)
- ‣色の役割分担:メインカラー(70%)、アクセントカラー(20%)、ベースカラー(10%)
- ‣一貫性を持たせる:企業やブランドのカラーガイドラインを参考にし、デフォルト色は使用しない
• アイコノグラフィとは:アイコンやシンボルの使用
• アイコンの重要性:視覚的な情報伝達、理解の促進、デザインの統一感
• 具体的な対策:
- ‣一貫したスタイルのアイコンを選ぶ:線の太さやスタイルを統一
- ‣意味のあるアイコンを使う:情報に関連したアイコンを適切に配置
- ‣過度な使用を避ける:必要最低限のアイコンを使用し、デザインをシンプルに保つ
まとめ
最後に
デザインの三大原則を適用することによって以下が期待できます。
・プロフェッショナルな印象:統一感と洗練されたデザインがビジネスシーンでの信用性を高める
・視覚的に訴求力:魅力的なデザインがプレゼンやレポートの効果を向上させる
・ブランド価値の向上:一貫したデザインがブランドの認知度と信用性を強化する
今すぐ手持ちの資料を見直して、3つの原則を適用してみてください。デザインは誰でも学べるスキルであり、少しの工夫で大きな差が生まれることがわかると思います。
無意識のうちにこの3原則を取り入れることができるようになったら、次はオブジェクトを整列させたり、十分な余白を取ったりするなど、構成づくりを意識していきましょう。
デザインがなぜビジネスで必要とされているのかも記述しているので気になる方はご覧ください。