Marketo(マルケト)導入、最初の壁。~顧客のインポート 前編~
Marketo(マルケト)を導入してみた、けれど何から手をつけたらよいのやら、とお困りの企業さまは多いかと思います。まずは、Marketoを使っていくためにいくつか最低限の準備が必要です。ざっと挙げてみるとこれくらいあります。
- ユーザ登録
- Marketo初期設定
- CNAME、SPF/DKIMの設定
- Marketoトラッキングコードの設定
(御社Webサイト等での顧客の行動をMarketoで追えるようにするためのもの) - 顧客のインポート
中でも、顧客データのインポートは簡単そうに見えて苦労しがちです。
本日は、過去の案件での経験に基づいて、顧客インポートをうまく進めるためのポイントをご紹介できればと思います。
インポート前に検討しておくとよいポイント
ポイント1:Marketoで何をしたいかを考える
ご存知のとおり、Marketoでどのようなことをするかによって、必要となるリードの項目は変わってきます。また、やりたいことを実現するために他システムのデータを使うことも当然出てきます。
例えば、BtoC企業だとECと連携させたい、BtoB企業だと名刺管理アプリと連携させたい、等の場面がよくあるかと思います。
その場合、もちろん項目をMarketoと連携させていただく必要があるのですが、このような場合、全ての項目を持ってくるかどうかは事前によく考えておいた方がよいですね。
というのも、現在のMarketoの仕様では、フィールドの削除ができません。(非表示化はできますが)
そのため、作ってみたものの使わない項目は単なるゴミとしてMarketoに溜まっていく、ということは覚えておきましょう。
ですから、顧客データを取り込む前に、Marketoにどの顧客データを持ってきて、そのデータを使って何をしたいのか、というところまで考えておくと無駄がないですね。
ポイント2:同じ内容のデータ項目の粒度をどう揃えるか
そもそもの仕様としてMarketoの項目の分かれ方を理解し、お持ちのデータの項目の粒度を揃えていただく、ということが重要です。
例えば、Marketoの「氏名」という項目は、「ラストネーム」と「ファーストネーム」から自動生成されるため、元データの「氏名」の項目に入っている値をインポートすることはできません。そのため、元データが姓・名分かれていない場合は、分割してそれぞれMarketo項目「ラストネーム」「ファーストネーム」に入れていただく必要があります。
また、住所一つとってみても、Marketoではこのように項目が分かれています。
- 都道府県
- 都市
- 住所
こちらは、必ずこの項目通りに分割して入れなければならないというわけではありません。
元データの住所項目(都道府県・都市・住所等)が一つにまとまっている場合、Marketoの「住所」フィールドにまとめて入れるのも一つの手です。分割するか否かは、今後Marketoを使ってどのような施策を行いたいか、というところに依存します。
例えばBtoC企業さまが、今後の施策において、都道府県ごとに内容の異なるコンテンツを出し分けたい、という可能性がある場合、住所項目を切り分けて入れておくほうがよいですね。
一例として住所を挙げましたが、他のデータに関しても、Marketoでどんな施策を行いたいかまで念頭に置いて、元データとMarketo項目の粒度を揃えるとよいかと思います。
ポイント3:とりあえず、施策開始に最低限必要な項目だけをインポート
ここまでいろいろとご説明差し上げましたが、何よりまずMarketoで施策を打ってみないことには、どんなことができるのか、どんなことをしていきたいのか、というイメージを持ちにくいかと思います。施策を打つためには、まずはメールアドレスさえあれば対象者の指定はできます。
あとは、出来ればラストネームくらいはあった方が、メール文面にお客さまの名前を差し込めてよいかと思います。
まずは、メールアドレスとラストネームだけ取り込んでみて、ゆくゆく施策を本格的に考え出した時に他の項目も入れてみる、でも問題はありません。
いかがでしたでしょうか?
導入されて、早速苦労されている方も多いかと思いますが、この壁を乗り越えてMarketoを使った御社のマーケティング施策をより良いものにしていきましょう!
つづく後編では、お客さまからよくご相談がある質問を、失敗ケースごとに見ていきたいと思います。
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