たどり着けるか?ダイバーシティ経営

実は昨年くらいから「うちはダイバーシティ経営なんで」と言ってしまっています。
うちの会社、現状は女性比率高いですし、外国の方、育児で時短の方、色々な人が働いているからです。
でも本当のところ、そういいながら、心のどこかで「ダイバーシティ?いい加減なこと言ってるんじゃないか?」と思ったりもしています。すいません。
今日はちょっとその辺の考えを書きたいと思います。
 
ダイバーシティといっても諸説あって、
すごく表面的な「女性を積極的に採用しましょう、さらには管理職も増やしてね(!?)」といった政治家の皆さんがいいそうな話から、、
「就業機会を得にくい立場の人達の雇用促進を!」といった、社会貢献的な語られ方があって、、
結局最近は、「多様性を認めてそれを経営に活かしましょう」というものに落ち着いている感があります。
 
当社も「社会貢献のためです!」とかいえればかっこいいのかもしれませんが、正直なところ、そんなのはおこがましく、ずばり「自分たちのビジネスのため」のダイバーシティです。
なんというか、、今の状態は結果です。
もとはといえば採用難から、「仕事はできるけど、何か制約があって、就業機会が得られにくかった人」を採ったというのがスタート。
言語面で少し不安だけどスキルがあるから、時間の制約はあるけどスキルはあるから、そういう判断基準です。うちのプロフェッショナルの仲間としてやっていけるか、に尽きます。
なので、実はあまり偉そうなことは言えないのが大前提。
 
けれども、上に書いた「多様性を認めてそれを経営に活かしましょう」説は、実は結構しっくりきています。その路線ならばAgreeできます。
育ちや、仕事以外の場での体験が違うことで、これまでいた従来型の(?)社員と違う「ものの見方」がプラスされて、「おっ」と思うものが生まれてくるという感じはあるわけです。
たしかに、自分も凝り固まってきているから、スタッフと話して「あー、そう考えるんだ」と気づくことは結構あります。要はそれを活かすのか活かさないのかなんでしょう。
考えてみれば、性別や国籍以外の要素でも、みんな違うといえば違うので、そういうのを全部ひっくるめて、おもしろい部分を活かすのが本質なんだな、と感じています。
そういうことで、やっとたどり着いた感のある、うちなりのダイバーシティ。
 
ただ実際これは、言うは易し行うは難しで、経営的には必要なことは色々とあると思います。
 
まずは、違いを活かそうと思うと、「そのための環境を作る」というのがセットになりますから。
能力や働きぶりをちゃんと見ているということ。それを踏まえて、パフォーマンス出せる環境、それは「場」としての、時間的な面、空間的な面の両方。さらにいうとチャンスもないと。
あ、もうひとつありますね。「裁量」。例えば、海外のバリバリ女性経営者が家庭と仕事を両立させて成果出しているのは、仕事を自分でコントロールできているからだと思うし。
そのあたりひっくるめて環境。そして、考え方の基本は、場さえ整えばみんな仕事でバリューを出せること、っていうことになります。
「環境」というとやさしい響きですが、これは社員にやさしいのか? いや見方によっては厳しいでしょうね。
でも、こういう側面での「働きやすい職場」なら作っていきたいし、そこに共感してくれる人に入ってもらいたいです。
 
あとは、人をマネジメントする立場の人が気をつけないといけないこともあります。
自分が理解できる部分だけで評価をして役割を限定するのは、おそらく違います。よね。
事業上位置づくものであれば、視野を広げて評価をすべきなんでしょう。
まだ残っている「マネジメントの誤解」。
私もこう言われて育ちました。「自分ができることでないとマネジメントできない。責任をもてない。」
・・・これは違ってきていますね。間違いなく。
むしろ真逆に考えないとだめかなと思います。「自分ができないことを出来る」、「気づかない視点を提供してくれる」それができるようなマネジメントが必要なのが現代。
「それでも責任を負う。仕事の品質を担保する。」というのが今のマネジメントのあり方。
なんかそういうところをちゃんとするのが「ダイバーシティマネジメント」なのかもしれません。
マネジメント、マネジメント言いすぎました。管理職は大変ですね・・・
でもまずは簡単に考えて、「いいところを見る」っていうところからスタートすればいいのかもしれません。ちょっと変な社員がいたとしても、何か持っていたらそっちを見る。簡単?難しい?
 
あとは経営者の仕事。
全然バックグランドも境遇も違う人と会って話して、「おれとは関係ないや」と無駄だと一刀両断せずに、「あ、そうなんだ」と一回受入れる感性を磨くのが第一歩ですかね。
では自分が出来ているかって?
なかなか難しいですね。。さんざん価値観を押し付けて経営で苦労してきたから言っています。かつてはそれがリーダーシップでしたから。。今は歩き回って色んな人に会いながら勉強しています。遊んでいるだけだろ? いや違いますて。。
私も気がつけば社長をやってもう12,3年たっていますが、いつまでも勉強ですね。今日書いたことは最近分かったことのひとつです。時間かかります。

記事を書いた人

横山 彰吾