「デジタルでも沖縄を感じてもらいたい」 その実現に向けて共に歩んだ道のり(後編)
- 利用サービス:
- EC構築
クライアントデータ
- ビジネスタイプ
- B2C
- 社名
- e-no株式会社
- 業種
- 流通
- 部門
- マーケティングIT
- 規模
- 100名以下
※部署等は当時のものになります
-
背景・課題
沖縄の良さをより多くの人に知っていただき、新たなお客様を増やしていきたい。
-
サービス内容
MA・CRMと連携したECサイトを、これからのマーケティング基盤として構築。
-
成果
思いを盛り込んだ、新たな顧客接点ができることで、顧客とのコミュニケーションの幅が広がった。
これからさらに増えていくコンテンツ。デジタルのなかでどう管理していくかが課題
横山:
思い出したくないかもしれませんが、一番大変だったころの話を聞いてもいいですか? 最後のほう追い込みでページ量産に近づいていったころ、どんな修羅場感だったんでしょうか?
元田:
今回のECでは、Marketoでは簡単にできるようなページ複製ができなくて、作業が「商品数×ページ数」になります。そこを1ページずつコーディングするわけにはいかないので、いただいた原稿をスプレッドシートに自動で吐き出せるようにしたのですが、そこの工数が大きかったですね。
端的に言ってしまうと、今回の商品詳細ページはボリュームが多かったので、変数の上限が足りなくなってしまって、工夫をしないと実現できなかったんです。
金城様(以下敬称略):
修羅場でした(笑)。商品詳細の1ページのボリュームが多くて、使ってる画像も多かったんですね。社内でもデータがどこにあるか不明で、過去に撮ってあった画像もバラバラ。
ちゃんとフォルダを作って、名前の付け方とかルールを決めてもらい、下準備してもらって、というのも、とてもよかったです。あとは、そこにどんどん投げ込んで、名前をつけて、みんなでワッとやって・・・。
荘司様(以下敬称略):
化粧品・健康食品っていうのは薬事法でこれダメだとか、こういった文言はみたいなのを全部チェックしていって、「消されたところをどう表現していくの?」みたいなことをまたみんなで考えていったんです。
横山:
薬事チェックですか・・・。社内が動いてくれないと成り立たないんで、それがすごく大変だったと思うんですけど、助かりましたよね。できなかったからといって、中途半端な状態で1次リリースのスコープを小さくして終わらせちゃうことも多いんです。「やりきり力」がすごいなと思いました。その中で、なんか効率化できることとか、今後同じような話がきたときに、どういう定型化したやり方ができるかだとか。
金城:
もう、それに尽きます。だから今回のような振り返りがいるのかなと思ってます。社内のドキュメント管理とか。
荘司:
その辺はそうですね、色々お聞きしたいです。社内で探す時間って無駄じゃないですか?そこをどれだけ省くかっていうが結構な課題だと思うんですよね。私たちそんな中でも結構アナログチックにやっていると思うので。
横山:
これからどんどんデジタルマーケティングをするようになったら、コンテンツはもっと増えるし。ちょっと真面目にやらないと、となるかもしれませんね。
金城:
実感しております。
元田:
気が付いたら結構前のメッセージのままだったりとか、あり得ますね。古いキャンペーンの告知が残っていたりとか。
横山:
オートメーション化されたからいいやって動かしてるんだけど、気が付いたらコンテンツ古いままじゃないとか。そういう全体的な運用体制というのを考える必要があります。
荘司:
私たちも、たまに同梱で入れるチラシとか、だいぶ古いまま配送されていて、まだこれ入ってるの?!みたいなこととか出てくるんですよね。デジタル版もそういうことがあり得るんだなと。
さらに見えないので、今は配送してるものを見たらわかるんですけど、お客様じゃない限り、Marketoの流れをみないと気付かないので、よりわかりずらいような気がします。
横山:
Marketoの中身をいつでも見るような感じにしておかないとダメですね。
あとそれが、ユーザー視点でチェックしなきゃいけないと思います。いろいろやりたいのを次から次へやっていったら、気が付いたら、同じタイミングでいろんなメールがお客様に届くようになってしまっているとか、結構あるんですよ。たまにそうやって組み立てなおすっていうのをやってかないといけないですね。誰がそれをやるか、そういう役割を作っていく必要もあります。
“アフターさんのノウハウ”が強み。それをデジタルでいかに再現するか?というチャレンジ
横山:
裏側のシステム連携は荘司さんにやっていただいたのですが、ECとMarketoをつなぎますと、結構大変な仕事かと思ってます。将来の顧客データベースの刷新という裏テーマがあるから、それを見越したなかで形にしていくという難易度が高いテーマですよね。
これに取り組まれたわけですが、達成感はいかがでしょうか?
荘司:
正直、まだまだ実感というのはわかないです。Salesforceを使っているといっても、まだまだデータを溜め込んでる段階ですし。やりたいのは電話の顧客画面の要素を新しいデジタルというかMarketoに持っていって、次の世界を作っていくことです。
私たちは、例えばウコンだったらウコンを購入して、数か月後にはアフターさんがこんなお電話をして、こんなお手紙でフォローをして・・・、ということをやってるので、やっぱり全商品のデータは入れなくてはいけないし、全部管理もしていきたい。
そうなったときに、なかなかそのような事例がなかったり、これホントに出来るんだろうかとか調べていただいて。
横山:
ぼくらもすごく悩んでいたんですよ。今やりたいと気づいてるレベルのことだけで設計したら、たぶんダメだなぁっていうのは思っていたんです。だけど、現実的に、じゃあなんでもできるようにって、できるのかというのがわからなくて。
でも全顧客の全商品の購入データを全部持ってこないと、「私たちがお客さんと絆を作るってできないじゃないですか?」と言われるような気がして。逆にやっぱり発想の範囲が限定的だったなと気づかされた時があったんですよ。
速攻でMarketoさんに行って、他社の事例を教えてもらいました。購入したときにはじめて顧客接点ができて、それからどんどんロイヤリティマーケティングをしていくためのMarketo活用のケースをお聞きしました。
荘司:
例えば素晴らしいアフターさん(電話でのお客様担当)が5人いたとします。もちろんひとりひとりやり方があって、そこですごいトップの成功事例などがあります。Marketoを使って目指してるものって、その5名の成功事例をひとつにまとめていったりだとか、アフターさんが一人でできなかったことを実現させていくってことなんですよね。
多分そういうのが次の課題かなと思います。システマチックではなくて、私たちのアフターさんのトップの人たちが、ひとりひとりが考えているエッセンスが集まったのもの。それをMarketo上で実現させていきたいですね。
横山:
それは最強だと思いますよ。エンゲージメントって言葉でいうのは簡単だけど、実際どういう状態になったらそう言えるの?というのは会社によって違いますよね。あとは、個別にそれぞれやってらっしゃるやり方というのが、うまく相手によってベストなやり方ができるかどうかってことですよね。
荘司:
そうですね。電話という掛け合いの中での、なんとなくの感覚とかでこちらの対応を変えていくというのをやってるんですよね。そこをMarketoの中でどうやって実現させていくのかっていうのは、今のアフターさんのノウハウではないところで作り上げていかなきゃいけないところなんだろうなと。
横山:
メールを開けたとか、クリックしたとか、そういうのだけじゃないですよね。双方向だし、周辺の他の情報がある中でのこのやり取りだとか、そういうのもあるから難しいですよね。
でも、荘司さんのイメージされているのは、今あるものを形にするっていうステップと、デジタルだからできる部分っていうのをプラスアルファしていくっていう階段でのレベルアップのイメージですよね。
荘司:
はい。中長期的に。
システムの進化はまだ道半ば。システム整備と並行してリードを増やしていく
横山:
他にシステム関係で言い残したことはありますか?
荘司:
システム関係はこれからの気がします。今からSalesforceを動かすと、実際に顧客管理に入ってきていて、そこでアフターフォローしようというようなところですとか、いわゆる足回り系のところのロジスティックス系ですとか、入金処理関係とか。既存のデータベースを使わなくても完結する仕組みまではまだ出来上がっていないんですよね。
そこまでできたあとに、リードをある程度確保しながら、Marketoを使っていって、その横で実際にSalesforceを使っていくと本格稼働になっていくんだろうなと思っています。
デジタルでも「沖縄とつながっていてほしい」
横山:
今後どういうふうにしていきたいだとか、将来の展望みたいなことはありますか?
金城:
ほんとにe-no.com(Webサイト)もe-noshop.com(ECサイト)も人が集まってくるようなサイトにしたいですよね。できたらそこで沖縄を感じてほしいです。
今は「食」というところにも力入れていきたいねという話がでてます。沖縄のこの食文化で目新しいもの、本州の方からするとこういう食材があるんだとか、色々見たこともないような食材とか、そういうのがまた紹介できたら・・・。
横山:
e-noさんらしいですよね。たぶん僕らが知ってる沖縄のものと、皆さんが知ってる沖縄のものって差があって、ようやくなんか特産店で東京でもいろいろ買える気になってるけど、たぶんまだ他にあるんだなと思う。
金城:
沖縄とつながって欲しいんですよ。
横山:
デジタルですけどね。
金城:
デジタルだけど、出来ると思います。BAさんとなら。
横山:
頑張ります(全員笑)。ありがとうございます。
荘司:
私もずっと思っていたのが、今電話での仕組みが20年ぐらい前からできあがっていて、お客様にもすごく喜ばれて10年、20年以上のお客様がいらっしゃいます。実はその10年以上お付き合いいただいているお客様が7割から8割以上なんです
横山:
それは恐るべき数字ですよね。
荘司:
お得意様との関係性が、ただの商品ではもちろんなくて、担当者とお客様との結びつき、つまりお客様からすると「担当の誰々さんがすべて」っていう絆の世界が作られているんですよ。そういったものをこのWebの世界でも作っていきたい。
まだどうやるのかというところが未知数なので、デジタルという世界において、そこを今後作っていくことが課題だと思っています。だから、今はまだ一歩目です。今後の展望としては、今までやっている私たちのこのお得意様の関係性・絆っていうものをWebの世界、デジタルの世界でも実現させていきたいです。
金城:
人懐っこい沖縄の人、なんだろ?親しみやすさみたいなものがほんとにWebでもできたらいいなぁみたいな感じですね。
横山:
デジタルになったとたんに変わってしまうのは嫌ですよね。全部一体で同じようなイメージで、境目あんまり気になりません、くらいの感じの世界になると、すごく良いですよね。
全員:
うんうん。
横山:
できるんじゃないですかね?うん。
荘司:
はい。一緒に!
ビジネス アソシエイツへのお問い合わせ、ご相談、
お見積もりのご依頼などお気軽にお問い合わせください。