Nation Summit 2018 製品戦略発表から見る、これからのMarketoはどう変わる?

11/2に行われた、Marketing Nation Summit2018に参加してきました。
#弊社は、ブロンズパートナーとして、チラシを置かせていただきました。

(よろしければこちらもご確認ください。→https://bainc.co.jp/download/4902/

さて、今年のNationSummitのテーマは「Fearless Markter」(恐れないマーケター)でした。
AdobeによるMarketo買収のアナウンス直後の開催となった今回、一体どのような発表があったのでしょうか。
注目のKeynoteでの製品戦略発表の概要を、Marketoパートナーの視点からレポートしたいと思います。

 

これからのMarketoは「誰でも使える」がテーマ?

Marketoはこれまでマーケティングセクションに特化したツールであることは否めない部分も多く、営業や他部署の人たちが簡単に、すぐに、簡単に使えるというものではなかったかと思います。

ですが、今回の製品戦略発表では、「誰でも使える」「みんなで使える」というエッセンスが随所に感じられたように思います。

今回、AI、アナリティクス、セールスの3つのテーマで発表がありました。
早速、それぞれについての発表の概略を説明していきます。

 

①AI

Marketoが考えるAIは、専門家がいなくても、誰でも使えてすぐに成果が見えるというものだそう。

今回AI機能3つが発表されましたが、中でも私が一番期待しているのが、MarketoContentAI。
こちらは、Webの匿名訪問者にアプローチをして、CV率を上げていくというものです。

ご支援しているなかでも、リードの流入は広告からが多く、メールアドレスを取得できない限りその人を特定してアプローチしていくのが難しいという壁があります。
匿名状態のリードにも適切なアプローチができるようになれば、その先のリードジェネレーションも容易になるのではないでしょうか。
今後は、Webとメールというチャネルを横断した施策の可能性に期待が持てます。

 

②アナリティクス

アナリティクスで強化されるのが、2018年4月にMarketoが買収したアトリビューション分析ソリューションBizible(2019年リリース予定)。
自社のモデルにあったアトリビューションを設定することができ、最適な投資配分を実現することができます。(ちなみにここでもAIが活躍してくれて、自社に最適なモデルを提示してくれるそうです。)

これまでのMarketo機能だと近しいものに「プログラムアナライザー」というものがありますが、こちらがプログラム単位での収益貢献度合いを測ることしかできなかったのに対し、Bizibleではメール、LP等マルチチャネルでのコミュニケーションにおいても、どの活動が成果につながったのを把握できるようになるという意味で画期的といえるかと思います。

 

③セールス

ソリューションコンサルタント石野氏からは、Marketo Sales Engageが発表されました。
こちらは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスといった横断したチームの組織力・生産性向上に役立つプラットフォームです。

例えば、営業が普段使っているメーラーを起動させ、Marketoメールを送信し、全ての送付したメールやマーケティング施策をライブフィード上で見ることができるようになるとのこと。

それだけでなく、施策を回すなかで見出したベストプラクティスを、テンプレート化してチームに共有したり、タスクを組み合わせたプロセスを可視化して、パターン化できるようになります。

ご支援しているなかでも、中小企業様の場合、営業担当者の方が通常業務に加えてMarketoを覚えなくてはいけない、活用する時間がない、と導入時のハードルが高かったように思います。
Sales Engageを使えば、Marketo運用のプロセスをよりスピーディに、そして現場の営業の知見を活かした施策実施が可能になるのではないでしょうか。
是非、実用化に期待したいところです。

 

ここまで製品戦略発表についての所感を述べてまいりましたが、今後はMarketoを誰もが簡単に使える、そしてスピーディにPDCAを回していけるようになるということが、Marketoが提供する価値なのではないかと思います。

パートナーとして、また一ユーザとして、これからの製品アップデートにも期待したいところです。

記事を書いた人

伊藤 千奈美