Column

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アプローチすべきお客様は見えていますか?

最近では、もう「マーケティングオートメーション」、「デジタルマーケティング」という用語もかなり一般化してきました。むしろ、マーケティングに限らずビジネス全体のデジタル化を推し進める「デジタルトランスフォーメーション」のほうがよく聞く言葉になってきたように思います。

筆者が、デジタルマーケティング/CRM領域でのご支援を行うようになって、もう10年以上経ちます。その経験を踏まえて、デジタルマーケティングを中心にプロジェクト推進にあたってのポイントなどをコラムとしてご紹介していきたいと思います。

まずは現状把握から

そもそものところで、デジタルマーケティングを担当することになったが、プロジェクトをどう進めれば良いのかわからない、もしくは、メルマガしかできておらず、もっと施策を行いたいがどうすればよいかわからない、というご相談をいただく場合があります。

まず、そういったお客様は、ターゲットとするお客様像がはっきりしていないことが多い傾向にあります。正確には、漠然とはターゲットのイメージはあるものの、具体的なレベルで言語化されていないといったほうが適切かもしれません。
そういった段階の場合、どういったパターンのお客様がいるのか、そもそもアプローチできるお客様なのかどうか、全体のお客様における割合は、などのレベルで把握できていないことが多いです。
お客様もいろいろなパターンがありえるため、一概にターゲット設定やセグメント化できないのはあるかもしれません。ただ、「こうであろう」という仮説だけでは、今後進める上で拠って立つところとしては弱いため、まずはターゲットとするお客様像を明確にするための現状整理をお薦めしています。

ここから現状整理のポイントをご説明していきますが、BtoB/BtoCそれぞれによりお客様像の描き方は変わるため、今回はBtoBをベースにお話してみたいと思います。

BtoBとBtoCとの大きな違いは、お客様が属する企業/部署レベルでの観点と、お客様個人レベルでの観点の両方があることでしょう。「取引先企業としてどうか」と「担当者/コンタクト先としてどうか」ということです。
そのため、最終的には企業/部署レベルでの整理も必要ですが、実際にコンタクトする先としては個人になりますから、まずは現状のアプローチ可能なコンタクト先(個人)がどれぐらいいるのから整理してみましょう。

お客様情報の集約ができていなければ、まずはそもそも情報がどこにあるのかの確認を行い、どう集約できそうかの確認から必要です。
また、CRMやMAなどを導入済みであれば、改めて自社データを確認してみましょう。
例えば、下記のような点を確認します。

情報の精度:

  • 情報のデータ化の有無(営業がExcelや手帳、名刺で各自管理しているものがないか、など)
  • 取得可能情報におけるメアドの有無(コンタクト先として)
  • いつ頃取得した情報か(情報の鮮度・信用性)

企業レベル情報での取得可否:

  • 自社サービス/製品との親和性(業種など)
  • ポテンシャル・優先度判断のための情報(企業規模・売上など)
  • (企業のとしては取引実績があるお客様には)自社取引規模(売上、商談/案件数、取引期間)

個人レベル情報での取得可否:

  • 役職
  • 自社サービス/製品との親和性(所属部門・担当業務など)
  • 最初の接点(イベント/セミナー、Web問合せ)、またその時期

集約されたお客様リストを見ていくだけで、リスト内にある企業がどうかという分析以前に、情報の偏り・精度など見えてくるところがあると思います。またリスト集約から始めた場合には、情報が古くてコンタクトできそうにないとか、そういったことに気づくかもしれません。

課題の抽出

次に、集約されたデータを上記観点などで分類して集計して、何かしらの傾向が見られそうか簡単に分析してみましょう。
このようにデータの集計・分析すると、自分たちが漠然とでも描いていた(期待していた)ターゲットのお客様像と差があることに気づく場合があります。
例えば、
・以前の方針で情報取得したリストのため、今後推進していきたいアプローチ先とは少し異なる
・期待していたターゲットお客様像がそもそも現実的でない、もしくは、かなりレア
等、現状のリストにはターゲット層のお客様が少ないケースです。
そうなると、想定していたことと現状リストに差異があるわけですから、ターゲット自体を見直すのか、ターゲットは変えず新規で獲得するのか、などの方針を決める必要が出てきます。その判断が結果的に、どういったお客様にアプローチしていくべきかの方針につながっていきます。

また顧客層が把握できてくることでセグメンテーションとしてどのように分類すれば良いか、またそもそも分類するために情報が不足しているかといった点も明確になります。そのため、その不足を補うべきか、不要なのか、補うのであればその手法はどうするのか、など課題も見えてくると思います。

このようなプロセスを進めることで、現状が明確化してくると、それに伴って課題も顕在化してくるため、どういったお客様(セグメント)にアプローチしていくか、また取り組みに必要な課題として何をすべきかが具体的になっていきます。

ただ、これだけでは優先度がつけられません。そのため、この結果を踏まえて、自社の営業/マーケティング戦略でどう位置づけるか、現状のビジネス課題に解決につながるか、などの観点で選択肢を評価してあげると取り組みの優先度評価も可能になるでしょう。

簡単にではありますが、マーケティング実施にあたってのお客様を明確にしていくということでご説明しました。また今後も社内で推進していくポイントをご説明していきます。

(執筆者:蝦名 祥征)