GA4の切り替え直前!残りわずかな期間でおさえておきたい3つのポイント!
ユニバーサルアナリティクス(UA)のデータ処理がされなくなる7月1日まで、残りわずかとなりました。GA4に切り替え中の方も、既に移行された方もGA4という新しい環境に苦戦されている方も多いと思います。
今回のブログでは、クライアントのGA4移行支援の実績がある弊社より、GA4を使う上で3つのポイントをお伝えします。
1.GA4を使う上で、”UAであれば”という考えを捨てる
GA4導入・移行を進めるなかで、お客様からは「GA4はUAと比べて使いづらい」とよく伺います。
実際に私自身、使い始めた時は同様の感想を持ちました。ただ、使い慣れた今振り返ると、「UAと比べる」ことが、かえってGA4理解の妨げになることもあると考えています。
GA4の画面を見た方であればピンとくるかと思いますが、UAとGA4ではUIから機能まで大きく異なります。
そのような中でUAと比べ、UAの機能はGA4であれば、どこにあるかという視点で利用していると、逆に混乱するケースが生じます。なぜならUAとGA4では、同じ点より異なる点の方が多いためです。
もちろん基本的な機能を比較して理解するのは大事だと思いますが、GA4に慣れる上で大事なことは、「UAの操作ベースで理解するのでなく、見たいものベースの視点に切り替えること」だと考えています。
○○を見るのであれば、GA4では××を使うという考え方にすれば、そういうものだとして、理解もまだしやすくなるかと思います。
見たいものから操作に入る考えは、GA4で新たに追加された機能:探索レポートを利用する上でも役立ちます。
確認したいものとして特定ページのユーザー数があった場合、ディメンション(データの属性)はページタイトル、指標(データを定量化したもの)は総ユーザー数と明確にするイメージです。
頭の中にある程度のディメンション・指標を入れる必要はありますが、見たいものを意識し、自分でディメンション・指標を組み合わせる経験を積むことで、GA4の操作理解は高まり、活用度も向上すると思います。
2.イベントとは何か理解すること
続いてGA4の操作理解を進めていく際、よく詰まるポイントのイベントについて説明します。
イベントという概念はUAでもありましたが、UAで利用するにはタグマネージャー等を使う必要もあり、どちらかというと応用操作の位置付けでした。
一方、GA4ではデータ取得の方法がイベントベースになっていることに加え、ページ上の行動(スクロール・リンククリック等)を確認するためにも、イベントを利用するケースは増えてきます。
そのためイベント理解は重要になりますが、お客様の反応を見ていると、UAで応用の位置付けであったことが、イベントは難しいものと思わせているような印象も見受けられます。
しかし実際にはまず、イベントとは「ページ上の行動確認によく使う」ものと理解し、よく使うイベント名を覚えておくことから始めても良いと思います。
GA4は操作を繰り返すことで理解が高まる側面もあり、最初のうちは、イベントとはこのようなシーンで使うことが多いんだな、という点から入り、徐々に自分で取得したい情報をイベントで設定していくなど、段階的に理解を高めていくと良いです。
3.GA4では設定の履歴管理をしっかりしておくこと
UAからGA4に移行する際、UAの設定を参照していると、なぜこの設定をしているのか調査が必要になった方も多いと思います。
GA4はイベントをよく使うツールでもあることから、将来多くのイベントを独自で追加したり、他ツールとの連携機会も増え、既存設定の考慮・影響も加味するケースが増えます。つまり、それだけなぜその設定を、このような設定内容にしているかしっかり記録する必要があるのです。
具体的な対策としては、手間はかかるものの、設定内容を更新する際は、更新理由や内容を明記しておくなど、履歴管理を実施する方法が挙げられます。
ただし実務では、そのような管理が上手く機能しないケースが多く起こります。よくある原因は、そもそも担当者が決まっていない、業務フローが整備されていないなど、環境面にありがちです。
GA4の導入・移行は考えるべき点が意外と多く、移行完了で満足してしまうケースもありますが、大切なのは設定状況の把握を維持することです。
将来的にGA4を自社用にカスタマイズしていく際、思わぬところで調査に時間がかかったりしないよう、リソースの先行投資という観点で、履歴管理をしっかり行うことは重要です。
4.最後に
これまで3点、GA4を利用する上でのポイントをお伝えしましたが、大事なことはUAの内容に引っ張られすぎず、GA4を新しいツールとして理解していく点です。それにより理解のスピードも向上し、GA4の活用度も高まっていきます。
またGA4を普段分析で使うだけに留まらず、裏側としての設定管理もしっかり行うことで、自社に最適化したGA4環境を構築できるかと思います。