コンサルタント一年目での学び

こんにちは。コンサルタントの大塚です。
私は今年、未経験で入社してコンサルタントとして奮闘しています。

最初はわからないことも多かったですが、できることから手を動かし、徐々に仕事の進め方や必要なスキルを理解できるようになってきました。
今回は、そんなコンサルタント一年目の私が感じた学びについてお話しします。

1.クライアント目線の徹底

私がまずコンサルタントという仕事をしてみて、最も大事と感じたことの一つにクライアント目線が徹底できているかということがありました。

あらゆる仕事において相手目線を持ってその期待に応えることは大事なことですが、それがよりシビアに求められるのがコンサルタントです。
クライアントからの依頼で仕事が始まるコンサルティング会社では、クライアントが抱える課題の解決に向けて価値貢献できるかが成果に直結します。
自分のやりたいことや上司を満足させることの実現でなく、いかにクライアントの役に立つかを突き詰める必要があります。

私自身、クライアントの役に立つかを突き詰めるという仕事の仕方に最初は戸惑いもあり、クライアントが求めていることを全くイメージができませんでした。
例えば、リサーチ業務をしても、ただ調べたことのまとめで、検索すればわかることになってしまいました。
クライアントが抱える課題に対して必要な情報を集めるためのリサーチだという視点が欠けていました。

そうした中でも、クライアントとの会議での議論や意見などからどのような価値提供ができるかを考えていくことで、少しずつクライアントが実現したいことが見えてきて、クライアント目線を持った内容での仕事ができるようになってきました。
今後も、コンサルタントとして、クライアント目線を徹底し、課題解決に対して、価値貢献をしていきたいと思っています。

そうしたクライアント目線を徹底したアウトプットがコンサルタント業界でよく使われる”バリューを出す” ということだと思っています。

2.要点を素早く捉える

案件の中では、週ごとの会議で毎回状況にアップデートがあるため、状況の変化に対してもキャッチアップできるよう日々精進しています。

そうした中で、知り得る情報の範囲で即座に要点を捉えることが、限られたリソース内で高いパフォーマンスを発揮することが求められるコンサルタントとして重要だと感じました。
難しいからと言って時間をかけて理解をしていては話が次に進んでしまいますし、短期間で的確にポイントを捉えることができなければ、仕事を前に進めることはできません。

私の場合、仕事のサイクルの中で、クライアントが求めていることや重要となるポイントまでを的確に捉えることに苦労をし、次の作業に進むまでに時間がかかってしまったり、作成したアウトプットが本質とずれてしまったりすることもありました。
少しずつ要点を捉えられることが増えている実感がある中で、状況に応じてポイントを抑えるために準備すべきことに気づくことができました。

まず、次の仕事や仕事の流れをイメージすることです。
手元にあるタスクや依頼事をただこなすのではなく、前後関係や目的を踏まえたうえで取り組まなければ、必要な要素が抜け落ちたり、全体の目的を果たせないアウトプットになってしまったりします。例えば、資料作成において、ただきれいな見た目にするのでなく、その資料が使われる会議をイメージしたうえで、言い方や見せ方を議論がうまく進むためのものにする必要があります。

実際に私が作成した資料で議論を進められた際に、そもそもの目的とゴールを考えられずに作成してしまったことで、議論が本来話すべきことから脱線してしまったことがありました。
それから、目的とその後の仕事がどうあるべきかを資料に落とし込むことを意識するようにしたことで、案件全体での大事なポイントややるべきことが見えてきて、自ずと要点が捉えられるようになってきていると実感しています。

また、論理的な情報整理をしておくことも必要になってきます。
案件の中で要点となる重要な情報は、会議やクライアントとの会話の中に転がっています。そうした情報を論理的に整理することで、重要なポイントと進むべき方向性が見えてきます。

私が最初に入った案件の中で、フォーマットが異なる情報を複数取り寄せて、一つのまとめるというタスクがありました。まず、最終的に必要となるポイントを整理し、各種の情報から該当する部分を抽出しました。そうすることで、各情報が簡単に比較できるようになり、状況に応じて必要な形式でアウトプットすることができました。情報量も多く、時間はかかりましたが、ポイントが何かを体系的に整理したことで、理解できる範囲や見えるポイントは格段に広がると感じました。
こうした要点を素早く捉えるための状況整理のためにも、いわゆる”ロジカルシンキング”といったスキルが必要ということを実感できました。

3.一つの経験を他でも活かす

初めて業務に入った際、いざ仕事を任されても、進め方やアウトプットのイメージができず、苦労をしました。

試行錯誤しながら対応をしていく中で、そこで使った対応方法や考え方は、他の場面でも転用していけることに気づくことができました。
実際に様々な会議で挙がっていたタスクや課題を整理し、取り組む順番を可視化させたという経験が、他の案件でも、違う内容でしたが、同じような形式で整理することができました。

経験してきた状況や流れ、課題などを自分の中での事例として蓄積することで、今後、同じような状況が来た際への対応や仮説立てに役立てることができます。
日々の業務の中で、うまくいったこと、改善点、学び、気づきがどのようなものだったかを抽象化して振り返ることで、次にできることや見える範囲が日々増えることを感じています。

コンサルタントではよくプロフェッショナルマインドが必要と言われます。1年目であろうが、未経験の分野であろうが、プロとして何らかの役割を果たす必要があります。
そのために、一つの経験で得た知見やノウハウを他の仕事でも活かすことが、どのような状況でも成果を残す必要があるコンサルタントとして大事なことだと思っています。

以上が、私がコンサルタントという仕事をする中で、学んだことになります。
一度、身に着ければ終わりというものではなく、日々意識することで深められるスキルとして、これからも意識をし続けたいと思います。

記事を書いた人

大塚 友晴