デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄が面白い!

皆さんこんにちは!DX Labの近藤です。

2/4に、DX銘柄の説明会が開催されましたね!経産省がアップロードした資料を見ると、かなり具体的な部分まで説明されたようですね!資料を読んでいるだけで楽しいです!非常にワクワクする取組みですね♪

資料から分かるDX銘柄の概要を簡単にまとめると・・・

 

■DX銘柄概要

・DXグランプリ、DX銘柄、DX注目企業 の3種類を選定。

・評価基準は、『顧客・ステークホルダー・社会の視点からのビジネスモデルに関する取組み』を重視。評価順位としては、新規ビジネス創出>既存ビジネスの変革>革新的な生産性向上 の順。

・期間中に対象企業(東京証券取引所の国内上場会社)がアンケート調査に任意回答。その結果を踏まえ、5月中-下旬に結果発表。6月以降に各企業へのフィードバックを実施。

・評価プロセスは、スコアリングによるスクリーニング後、銘柄評価委員会による最終選考。スコアリングは、アンケート調査の選択式項目及び3年平均のROEによって実施。最終選考では、各企業の記述式項目を審査。

 

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今回明らかになった詳細で、素晴らしいなと思うことが2つあります。
1つは評価基準、もう1つはフィードバックです。

正直に言ってしまうと、DX推進を謳う経産省の取組みが、行政手続きのデジタル化やオペレーションの最適化などの従来型のシステム化のような話が多かったため、今回の評価基準については不安を抱いていました。

念のため言っておくと、経産省の取組みが悪いわけではありません。最終的にビジネス変革を起こすためには、まずはそういった部分の整備は不可欠だと思います。
しかし、DXは絶対的な定義があるわけではなく、いわばDXだと言った者勝ちのようなところがあるので、推進側が業務システム化レベルのことを『この取組みがDXです』と言ってしまうことで語弊が生じるのではないかという懸念がありました。

その中で、今回DXの変革段階を意識した評価基準が設定されたのは非常によかったと思います。

 

2つ目については、アンケート調査に回答した全社に、各評価軸の全業種/所属業種/DX銘柄選定企業の平均、全体の傾向などがフィードバックされるようです。
他社との比較により、自社の弱い部分が明らかになったり、経営層が本腰を入れるきっかけになったり、様々な使い道がありそうですね。

 

一方で、スクリーニング要件については、色々な選択肢がありそうだなあと思います。

以前コラムでもお伝えした通り、DX銘柄を選定することにより、ステークホルダーからの評価・国内外からの投資・優秀な人材の招集といった効果を狙っています。そういった観点でみると、ROE指標を使うのは合理的だと思いますし、よく理解できます。

しかし、DXという観点でみると、他の指標でも面白いのではないかな~と思います。
そもそもDXは必ずしも効率的に収益を上げることを目的とされたものではなく、神髄は顧客体験の変革にあると私は考えています。そういった点で考えると、エンゲージメントで測る方法もあるのかなと思います。
また、ROEを使うのであれば、投資の内訳を見たり、セグメント別に分けて関連事業の成長率も加えて見たりするとより実態に近くなるのかなあ、とも思います。

マーケティングの世界ではオリジナルなエンゲージメントを図る指標を用いたり、財務的のものだけでない効果測定を行ったりします。ROEだけだと少しおおざっぱかもしれませんね。
また、スクリーニングによって、本来面白い取組みをしている企業が埋もれてしまうのは、避けたいところですね。

 

とはいえ、客観的且つ公開されている指標によって審査する必要があるし、現実的な運用を考えると、とてもわかりやすくて面白い取組みだと思います!
企業のアンケート回答率も楽しみですね。原則、回答した企業名は全て公開されるとのことなので、割と高い数値が望めるのではないかと思います。

 

それでは、今回はこの辺で・・・
次回もよろしくお願いします!(^^)!

記事を書いた人

近藤 明香里