• インタビュー

事業を越えたプラットフォームとしてのMarketo活用を牽引

利用サービス:
Marketo開発・運用支援サービス 

クライアントデータ

ビジネスタイプ
B2C
社名
株式会社IDOM
業種
流通
部門
マーケティング
規模
500〜5000名

※部署等は当時のものになります

  • 背景・課題

    店舗経由でのメールアドレス獲得は運用上ハードルが高く、アプローチ可能なリード数が少なかった

  • サービス内容

    メールからSMSメッセージへとコミュニケーションチャネルを変更

  • 成果

    アプローチできるリード数が格段に増え、コミュニケーション量も増加した

新しいことに挑戦する企業文化がMA活用を加速

「お客様のために“自動車流通革命”を起こす」という不変のビジョンを掲げ、店舗網の拡大のみならず、新規事業や海外展開へと世の中の変化を先取りした事業拡大を続ける株式会社IDOM様。デジタルマーケティングに関しても様々な施策やシステム導入を積極的に推進され2016年にMarketoを導入。オンラインでのお客様とのコミュニケーションを更に加速してこられました。\n今回は、マーケティングチーム デジタルコミュニケーションセクションの目黒様に、これまでのエピソードや将来に向けての思いを語っていただきました。

「One to Oneの本質理解」と「挑戦する企業文化」により活用範囲を拡大

2016年のMarketo導入当初、店舗へ来ていただいたけれども未成約だったお客様向けにメールを配信することからスタートさせた同社。その後3年半でかなり活用の仕方が進化してきたようです。
「導入当初、いきなり課題に直面しました。お客様にメアドを聞いても教えてもらえない、アプローチしたくてもできない、という状況でした。」と目黒氏は振り返ります。
当時はMAといえばメールが基本というなか、熟考した挙句、SMS(ショートメッセージ)のアプローチの決断をしました。「まだあまり使用している企業が多くなく、正直、迷いはありました。」
しかし、こうした顧客視点に立ち返ってのアプローチ方法の見直しによって、2017年4月にはメールでの掘り起こしを廃止。課題は解消され一気にコミュニケーション量は増加しお客様からの反応も高まりました。
このように課題を一つ一つ乗り越えていくなかで、お客様一人一人に合わせたやりとり“One to One”の本質の理解が進み、それと同時にMarketo活用の幅が広がってきたようです。今度はメールからSMSといったコミュニケーションチャネルという軸にとどまりません。対象事業・事務という軸でも広がってきました。
「2017年には新卒採用でも使いました。さらにサブスクリプションの事業やCS(カスタマーサクセス)にも展開しています。」「来店直後のWebアンケートも想像以上の回答率を得られました。」と目黒氏は手ごたえを感じているようです。
多くの会社では、同じように活用度向上を目指しても、「組織の壁」や「理解度の壁」にぶつかり、むしろ社内で苦労するケースが見受けられます。なぜIDOMではそれが可能になったのでしょうか?
「決して社内営業をしてきた訳ではありません。自然な形で広がってきたという感じです。ただMarketo活用の理解を促進するための橋渡し役という自覚はありますね。」と目黒氏は答えます。「あとは、“新しいことに挑戦する”という企業文化は大きいと思います。」
それぞれの事業で、やはり“オンラインの接点をなんとかしよう”というアイデアが次々と出てくる風土。その流れのなかで、「メールを送りたい」、「SMSを送りたい」となると、“解決策を提示するのはデジタルコミュニケーション部門の目黒氏”という流れが出来上がってきたとのことです。
社内のソリューションコンサルタント(Marketo活用の番人)というお立場になるのに、そう時間はかかりませんでした。そのご本人のデジタルマーケターとしてのご活躍を、共にMarketo活用を推進するメンバーとして当社も見てきました。

BAは当社のスピードについてきてくれる“柔軟な”パートナー

目黒氏が当社のスタッフをどのように見てくれているかについてもお聞きしてみました。「毎年自分の担当範囲が増えて、Marketoも自分で触る時間を作れなくなってきました。Marketoでやりたい事、こんな風にやったら出来るのではないかというふわっとした要件を言うと、それを具体的に形にしてくれるのが助かります。」
常に新たなことに取組む会社ゆえに、業務が増えつづけるようです。そのなかで、いかにデジタル領域のスピードと品質を維持していくか、という課題の解決に当社は貢献できているようです。
「皆さん一貫してサポートが手厚く、業務の理解も深いです。コミュニケーションロスも少なく、非常にやりやすいと感じています。」と、コンサルタント冥利に尽きるコメントも頂戴しました。
導入1年目のエピソードも語っていただきました。「未成約になったお客様向けにレコメンドのメールを送っていたのですが、それが思った通りに送れなくて・・・。どうしたらいいか分からなかったときに、BAさんとMarketoさんに協力してもらい、色々なパターンを試して改善策を見出せました。」当社のメンバーにとっても忘れられない経験です。一緒に課題を乗り越えてきたという実感を持っていただけているようです。
「これからサブスクリプションなどの新しい事業での活用も進む中で、こちらもなんとなくこういうことをしてみたい、という状態のときに、こういう使い方ができますよ、という提案をしてもらえるとより有難いですね。」今後に向けての期待も述べていただけました。

全社的なデジタルコミュニケーションの基盤へさらなる進化

ここまでの活用が進む中でも、まだまだやりたいことがありそうな目黒氏。今後の展望を聞いてみました。
「車業界の今後を考えたときに、流通革命が起きることとデジタルマーケティングはセットだと考えています。」会社の新規事業である、フリマ、サブスクリプション、カーシェアリングが全てスマホベースでWebが接点となっていることから、デジタルマーケティングのさらなる重要性を感じているようです。
「特にサブスクリプションは、事業が始まって3年が経過し、既に3万人の会員さんがいらっしゃいます。その人たちに使ってもらわないと収益が発生しないので、常に様々な施策を考えますし、どれも大急ぎです。」
「一回、事業部からの依頼があまりにも無茶なスピード感だったので、逆切れしたことがありますね。無理です!絶対やりません!って、笑。」
事業の特性によって、Marketoへの期待の温度感・スピード感は、やはり異なります。そういうことも一通り経験してきているのは、デジタルコミュニケーション担当としての目黒氏の強みだと改めて感じました。
他にも考えていることがあるようです。「Marketoを使うことは、ハガキを減らすなど、ひとまずコストカットには繋がります。しかしこれはいずれ当たり前のことになります。ですので、“Marketo単体で収益を上げることができないか”を模索中です。その一環として、オンライン紹介キャンペーンなどにもトライしています。」
最近、多くの企業で目指していることに次々とチャレンジしていることがよく分かります。サブスクリプション事業のような「デジタルトランスフォーメーション(DX)」で語られる領域での体験価値向上や、「購入後の推奨の促進」といった、消費者の購買行動の変化のなかでの新たな訴求方法など。むしろチャレンジというよりも経験済み、とも言えます。
自らの頭で何をすべきかを考えながら業務に取組むことで、自然な形でこれからのデジタルでのビジネスモデルのあり方をリードしていっているという印象を受けました。
「会社の中を見渡してみると、CSや採用のように、One to Oneでタイミングがつかめる、というマーケティングの要素が最大限活かせるところがある。そこは本当に“ブルーオーシャンだな”と。直接売上につながるところではないかもしれないけれど、会社にとって大切なことなので、突き詰めていきたいなと思います。」と最後に熱く語っていただきました。

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