DX推進のロードマップと、そのスタートライン

こんにちは、BAの深澤です。

先日、「DXレポート・2025年の崖」をまとめた研究会の座長を務める青山教授が登壇するセミナーに参加してきました。

 

その中で、企業でDXを進めるためのロードマップとして下記を提唱していました。

  1. 一部での散発的実施
  2. 一部での戦略的実施
  3. 全社戦略に基づく部門横断的推進
  4. 全社戦略に基づく持続的実施
  5. グローバル市場におけるデジタル企業

 

DX推進を成功させている企業の傾向として「特定の部門によるトライアルを行う」ことが挙げられるとのことですが、それを初期段階ですべき理由としては、マネジメント層含めた社内の理解を得るためという側面があります。

 

しかし、IDCの調査でも上記がDX推進の阻害要因となっていると全体の4割以上が回答しており、不可避ながらも難解なハードルと言えるでしょう。

 

 

実際に支援している某メーカー様でも同様の状況にあったのですが、BAとしては「全体像が見えない」「自分ごとに感じられない」が故の理解不足を補うために下記の作成を行いました。

  • ビジーさを無くした全体像イメージ・・・直感的に理解してもらうため。
  • DXへの要件一覧・・・実現性の見通しを想起させるため。

 

後者は、カスタマージャーニーの切り口に沿ってCRMや管理面からの要件を整理する方法が一般的ですが、どのように整理するかは企業ごとのサービスや体制も加味したものになるかと思います。

ものによってはPoCを繰り返して設計を行う部分はあるものの、一定の方向性をここで示すことで具体性を持たせることが可能になります。

結果として、それをまとめるための各部署とのすりあわせを通して関係者間の理解も深まり、マネジメント層の一定の理解へと繋がりました。

 

これまでDXが先進的な事例とともに紹介されてきたこともあって、逆にイメージが掴みにくくなっている部分があると感じています。
直接関わる人はともかく、なかなか理解しづらい内容をいかに理解してもらうか。
その「認識の統一」こそがDXのスタートラインだと考えます。

記事を書いた人

深澤 大輝